2019年5月8日水曜日

改元記念切手


福岡では、天神、博多、北九州の主要局でのみ販売。
それほど凝ったデザインでもなく、発行枚数も相当多いようだが、何故の限定販売?
しかもシール切手で、今一つ食指を動かされない仕様だ。・・・

僕たち日本人は、30年前に昭和から平成に変わったあの日を体験している。あの空気を。
お正月なのに、おめでたい言葉を口にすることがはばかられ、テレビCMときたら少し前から口パクのものに差し替えられていた。
昭和64年1月7日、「あの日」がきた。
天神に用があり、早起きをした。朝の用意がてら、NHK朝のニュースを見ていた。
突然、アナウンサーが緊急ニュースを読み上げた。そして、音声が途切れ、画面が真っ黒になり、白抜きで「天皇陛下崩御」の6文字が、1文字づつ順に映された。
この日が近いことは、ほとんどの日本人は気がついていた。だから驚きはそれほどでもなかった。
電車で天神に向かい、街を歩いた。朝10時前後だったと記憶している。
人影は全くなく、車すらまばらだった。
そして生まれて初めて目にする光景に出会った。
商店、個人の家々から、国旗と黒い細長い短冊状の布を半分の高さあたりにつけた旗竿が、掲げられていた。半旗だ。
それほど多くはなかったかもしれないが、それでも掲げられた半旗が醸し出す空気は異様で、生まれて初めて目にするこの光景に僕は面食らうとともに、次のようなことを感じた:
日本人には血の奥底、本能にほど近いところに、日本人足らしめるDNAが息づいている。





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